超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

冷や

「もう無理です、お腹いっぱいです、勘弁してください」
 棺桶の中から聞こえてくる苦しそうなその声をかき消すように、読経の声が一層高まった。