超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

誓い

 散歩の途中、気まぐれに立ち寄った神社でおみくじを引いた。出てきた番号の抽斗を開けると、文字ともシミともつかない何かが書かれた紙切れが入っていた。
 どこからどう読めばいいのか迷っていると、いつの間にか神社の人が背後に立っていて、「結んでやってください」と言う。案内された部屋には、ガリガリに痩せた女がいて、笑いながらその細い指をこちらに差し出す。