超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

砂の城

 妻の携帯の待ち受け画面は、俺の寝顔だ。
 間抜けな顔で眠りこける俺の顔のあちこちに、無数の子どもの歯型が浮かび上がっている写真だ。
 よく、撮れている。