超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

学び

 庭にナメクジがいた。
 本物のナメクジを見るのは初めてだった。
 ふと、あの話は本当なのだろうかと思い、興味本位で塩をかけてみると、次の瞬間、火花が散って黒煙が上がり、やがてモーターの焼ける臭いとともにナメクジは動かなくなった。
 予想外の最期だった。
 実際にやってみないとわからないことってあるんだな、と思った。