2017-10-31 幸せのパーティー トモコからきいた話 仕事を終えて自宅のアパートに帰ると、自転車置き場に、死にかけのサメが横たわっていた。 背びれのところに鞍が取り付けられているのを見るに、どうやらこいつに乗ってここに来た誰かがいるらしい。 今日は夜から雨が降るって言ってたから、ここに置いといても大丈夫だと思ったのかもしれない。 しかし、頭上を仰ぐと、そこには満天の星空が広がっていた。 どうすんだろ、これ。 みるみる目を白く濁らせていくサメをよそに、アパートのどこかの部屋から、クラッカーを鳴らす音が聞こえてきた。