超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

出歯亀

 ある夜、帰路の途中にあるドブ川の傍を通りかかった時、水がびしゃびしゃと波打っていることに気づいた。
 昼間見ても濁っているこの汚い川に生き物なんて棲んでいるのか?
 興味本位でしばらく目をこらしていると、ふいに波がしんと静まり返り、直後に川の中からブラジャーを投げつけられた。