超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

身代わり

 役所の用意した祭壇に、年老いた母子連れが手をつないで近づいていく。
 今日はあの二人か。
 でも、一日一人だけって決まりだったはず。
 どっちなんだろう。
 ……あ、昼休みの鐘だ。
 母親ならラーメン屋、せがれの方なら牛丼屋だな。