超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

めし

 めしめし、と鳴く猫を背に、女が台所に立ち尽くしている。
 何気なく手をかけた冷蔵庫の中から、人の気配がするのだ。
 いつもの肉屋に寄ればよかったのに。