超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

スタンド・バイ・ミー

 俺がバイトするコンビニに深夜、オモチャのロボットが酒を買いに来た。
 自分の背丈ほどもある缶ビールを抱えて出ていく足音が、カチャカチャと物悲しかった。
 街はもう3月だ。
 オモチャのロボットにも酔わなきゃやってられないような別れがあるのだろう。