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トモコとマリコ

超短編を中心とした短い読み物を発表しています。隔週土曜日更新。

生きものの記録

マリコからきいた話

 のぼり坂を機嫌よく歩いていたら、それまで吹いていた心地の良い風がとつぜん凪いでしまった。
 お母さんから渡された買い物のメモを握りしめたまま、不安になって立ち止まる。
 耳を澄ますと、坂の上の丘の向こうから、ペンを動かす音が響いてきた。
 どうやらまだ続きが出来上がっていないらしい。

 今度の人はずいぶん遅い。
 前の人の方が早かった。
 まあ、前の人はお母さんを病気にしてしまったけど。

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