2014-03-03 耳と目 トモコからきいた話 「必ず回収しに来るから」と言い残し、宇宙飛行士たちはロケットで去っていく。 小さな惑星に取り残されたロボットの耳が錆びていく。 地球の音が聞こえなくなっていく。 ロボットは地球の方角を見つめながら、ゆっくり朽ち果てていく。 人工衛星のカメラがその様子を撮っていた。百二十分の映画になった。地球のコピーライターに仕事が与えられた。