2012-10-21 保育器と記憶 クミコからきいた話 最初の記憶は、保育器のなかでシーツの皺の数をかぞえていたことです。 次の記憶は、隣の保育器にいた女の子と目が合ったことです。 3つめの記憶は、金色の獅子が保育器の間をのっしのっし歩いていたことです。 4つめの記憶は、金色の獅子が隣の女の子のにおいを嗅ぎ、しかめっ面をしたあと、口にくわえて連れ去ってしまったことです。 5つめの記憶は、家族の顔々々々。