超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

2019-02-02から1日間の記事一覧

ある日の真夜中、「細部まで精巧に再現しました」と博物館が胸を張る城下町のジオラマの周りを、殿様の幽霊がぐるぐる歩き回っているのを見た、唇をとがらせて、城の窓の数を数えていた、ああ、いいなあ、これぞ監視カメラ冥利に尽きる光景だ。