超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

2018-08-22から1日間の記事一覧

年頃

娘の墓前に手を合わせていると、ふいに娘の墓石から、前回ここを訪れた時とは違うシャンプーの香りが漂ってきた。 年頃だから仕方ないが、墓前ではやっぱり線香の匂いに包まれたいものだと、妻と二人で苦笑いした。