超短編小説 トモコとマリコ

超短編小説を中心とした短い読み物を発表しています。

2018-01-07から1日間の記事一覧

ドン・キホーテ

いつものようにお得意先の寿司屋にビールを配達しに行くと、電気の消えた店内で、誰かの影ががもぞもぞと動いていた。 目をこらすと、頭に蛸をかぶった大将が、一心不乱にお品書きを破り捨てていた。