今朝、満員電車の床に、線香が一本立っているのを見た。サラリーマンやOLや学生や、詩人みたいなのや漫才師みたいなのの林立する脚の間に、線香が一本、凛々しい女のように、背筋を伸ばして立っていた。人々のため息や朝の囁きが、たちのぼる煙を時折かすか…
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